先日、こんなメッセージがコンタクトフォームに届いた。
ご担当者様
突然のご連絡失礼いたします。
○○メンタルクリニックの専門サイトを運営しております、○○と申します。
貴社が運営されている心療内科や心身の症状に関する情報発信を拝見し、
弊社コンテンツとの親和性の高さを感じ、ご連絡差し上げました。
つきましては、相互リンクという形で情報連携をさせていただけないかと考えております。
貴社サイトから弊社の指定記事へリンクを掲載いただき、
弊社からも貴社ご指定のページへ「参考リンク」として掲載する形です。
相互リンクのメリットとして、関連性の高いサイト同士でのリンクは
SEOの面でも有効であり、検索エンジンからの評価向上にも寄与します。
実際に相互リンク開始後からAhrefs上でトラフィックが2倍以上になっております。
ぜひ前向きにご検討いただけましたら幸いです。
読んで、最初に思ったのは「ぼくのブログ、ちゃんと見てる?」だった。
ぼくのブログ「なんでもAIで解決」は、AI活用や生活改善をテーマにしている。心療内科の専門情報を発信しているわけじゃない。
それなのに「心療内科や心身の症状に関する情報発信を拝見し」と書いてある。
テンプレートをそのまま送ってきたんじゃないか、と思った。
ただ、こういう営業が来たとき「どう判断すればいいんだろう」って、正直迷う部分もある。断っていいのか、受けたほうがSEO的に得なのか。
ぼく自身もちょっと悩んで、結局ChatGPTに判断を投げてみた。
届いたDMを、そのまま見てほしい
(DM全文は冒頭に掲載した通りだ)
改めて読み返してみると、このメールには気になる部分が3か所ある。
「心療内科の情報発信を拝見し」という書き出しは、AIブログに送ってきている時点でズレている。
掲載形式やURLが最初から指定されていて、条件がすでに決まっている。
そして「Ahrefs上でトラフィックが2倍以上」という一文が、目的をはっきり語っている。
一通のメールに、断る理由が3つ全部入っていた。
AIに判断を任せてみた
自分ひとりでぐるぐる考えるより、ChatGPTに壁打ちしてもらったほうが早いと思って、DM全文をそのまま投げてみた。
なっがーーい返事だったから、整理してまとめるとこんな感じ。
断る気持ちが固まった。
「やっぱりそうか」という感じで、モヤモヤが整理された気がした。
この分析をもとに、ブログ運営者として見た瞬間に確認しておきたい3つのポイントをまとめておく。
見た瞬間に確認する3ポイント
ポイント1 目的が「読者の役立ち」ではなく「SEO効果」になっていないか
今回のDMには「Ahrefs上でトラフィックが2倍以上になっております」という一文があった。
正直すぎるくらい正直だ。要するに、SEO効果を得るためにリンクを交換したい、と言っているに等しい。
Googleはこういったリンクのやり取りをLink Spamとして明示的に否定している。(Googleスパムポリシー – Google検索セントラル)。
「お互いにリンクし合う」行為は、検索順位の操作とみなされるリスクがある。
すぐに罰則を受けるとは限らないけど、長期的にブログの信頼性を損なう可能性は十分ある。
メール本文に「SEO」「トラフィック」「順位」という言葉が出てきたら、そこは少し立ち止まって考えたほうがいいと思う。
ポイント2 相手は自分のサイトをちゃんと読んでいるか
「貴社が運営されている心療内科や心身の症状に関する情報発信を拝見し」
ぼくのブログはAI活用ブログだ。心療内科の情報は扱っていない。それでもこの文面が来た。
本当に親和性を感じて連絡してきたなら、具体的な記事名や共通テーマに触れてくるはずだ。
「御社の〇〇という記事が〜」みたいな一文があれば、少なくとも読んでくれた可能性がある。それがなければ、大量送信の可能性を疑っていい。
自分のブログの具体的な内容に触れているかどうか、そこを確認するだけでだいぶ判断しやすくなる。
ポイント3 「交換条件」が先に決まっていないか
今回のDMでは、掲載形式・掲載例・URLまで最初から指定されていた。
掲載例:「参考記事:〇〇(記事タイトル)|〇〇(会社名)」
読者にとって有益かどうかを考える前に、交換の形式だけが決まっている。
この順番、ちょっとおかしくないか、と思った。
本来リンクは、読者が次に読むべき情報として自然に紹介するものだ。契約として設置するものじゃない。
条件が先に来ている時点で、読者視点がすっぽり抜けている気がする。
掲載形式・掲載場所・URLが先に指定されていないか、そこは確認しておきたい。
もし受けるなら、先に整理すること
3ポイントを確認したうえで「それでも受けたい」と思ったなら、動く前に少し立ち止まってほしい。
確認したいのはこのあたりだ。
ジャンルが自分のブログと本当に近いか。
相手サイトの品質や信頼性を、自分の目で確認したか。
リンクにnofollow属性を設定するか、検討したか。
nofollowの設定方法が分からない場合はこちらのGoogle公式ドキュメントを参考にしてみてほしい。
読者がそのリンクをクリックして、実際に何か得をするか。
断ったときに気まずい関係が生まれないか。
この5つを自分に問いかけてみて、全部「大丈夫」と思えてから動いても遅くない。
「受ける・断る」で焦る必要はなくて、条件を整理してから判断するのが一番損をしない選択だと思っている。
まとめ
相互リンク営業が来たとき、ぼくが確認するのはこの3つだ。
まず、目的がSEO効果になっていないか。次に、相手が自分のサイトをちゃんと読んでいるか。最後に、交換条件が先に決まっていないか。
断ることは、ブログを守ることでもある。
ただ、3ポイントをクリアした相手なら、受けることも十分あり得る。
「断るが正解で受けるが失敗」という話じゃなくて、基準を持って動けばどちらも正解になる。
迷ったら、AIに壁打ちしてもらうのも悪くない。整理のスピードが、思った以上に違う。
関連記事
AIに判断を投げるとき、質問の仕方でかなり返答の質が変わる。壁打ちをもっとうまく使いたい人はこちら。
「見た瞬間に確認する」という視点は、フェイク動画を見抜くときにも使える。構造はほぼ同じだ。
AIに情報を投げるとき、「何をどこまで入れていいか」迷ったことはない?その境界線について書いた記事もある。




